SNAKE HIP SHAKES
NO DOUBT ZIGGY SONGS played by SNAKE HIP SHAKES
ノスタルジーじゃなくて、現役のバンドとして、このメンバーでやっていくんだ…という意志表示として、今後もやっていくであろう曲を録り直したかった。
JUICHI MORISHIGE/「M-GAZETTE」2000年11月号インタビューより
まさかまさかのZIGGYナンバーのセルフカバー集。アルバム「SNAKE HIP SHAKES」リリースから、わずか3ヶ月という短いスパンで発売されたわけだが、賛否両論うずまく問題作となった。
そもそも事の経緯は、所属レコード会社・メルダック側から出されたセルフカバーアルバムリリースの提案だった。前作「SNAKE HIP SHAKES」はファンからも好評に迎えられ、SNAKE HIP SHAKESの前途は揚々に見えたが、実際の所は、1枚限りの単発契約であり、事と次第によっては、またもや所属レコード会社を失う危険性と隣り合わせだった。それゆえ「活動できるチャンスは絶対モノにしたい」という森重の強い意志を確認し、メンバーは、この企画を受ける決心をする。
こういった企画は、昔の名声に頼らざるを得なくなったベテランミュージシャンがよく行う企画である。せっかく上り調子だった彼らが、こういった企画のアルバムを発表してしまうことに驚き、落胆したファンも多いと思う。しかし、物事を前向きに考えて、アンプラグドやバラード集に逃げず、正攻法でアルバムを意義あるものにしようとしたメンバーを責めるわけにはいかないだろう。
内容だが、メンバーのみで聞かせることに拘り、余計な装飾は一切なし。オリジナルバージョンにあったキーボード、ホーン、女性コーラスなどは、全て切り捨てられ、メンバー以外の参加は[3]のかけ声だけだという、あくまでもシンプルに「R&R BAND」という姿勢に拘ったアルバムになった。
「21世紀にこのアレンジで」という思いからアレンジされた楽曲の数々。[10]を除いて基本的に、大きな変化はないが、JOEのドラムと津谷のベースの鉄壁のリズム隊が楽曲の芯を支えていて、この二人のドラムとベースがあるからこそ、こういったアレンジになったと言っても良いほど二人の貢献度は高いと思う。
[2]は若干、歌詞も変えられ、どことなくハノイロックスの「哀愁のトラジティ」を思わせるアレンジに変化。オリジナルのいかにもな歌謡ロックもよかったが、このアレンジも捨てがたい。ZIGGYの「歌謡ロック」としての象徴[4]が、テンポを早め、どっしりとしたリズムを生かした見事なR&Rになっていることも評価できる。また、[9]の恐ろしいまでの早さには驚かされた。パワーとスピードとテクニックが全て凝縮された見事なナンバーである。
しかし、メンバーから発せられた「わかんないヤツは、別の世界で生きてくれ」といった言葉は、いかがなものか。オリジナルアルバムで発せられる言葉ならまだしも、こういった企画性の強いアルバムでは賛否両論あって当たり前だと思う。もちろん自信満々ゆえの発言であることはわかるが、そういった発言があった事は、個人的に初めてZIGGYに対する反発を持った瞬間であり、初めて彼らに対して裏切られた気分になった事を告白しておく。
※この記事は過去に運営されていたファンサイトの記事を元に再構成させていただきました。


